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電気工事士 複線図の書き方入門

公開日: 2026年7月10日

電気工事士の技能試験で配布される配線図は、電線の本数を1本の線で表す「単線図」です。実際に施工するには、電線の本数・色・器具への結線まで書き加えた「複線図」に自分で描き起こす必要があります。結論として、複線図そのものは採点対象ではありませんが、単線図から複線図への変換ができないと正しい施工にたどり着けないため、技能試験対策の最初の関門になります。本記事では、単線図と複線図の違いと、描き方の基本的な考え方を整理します。

単線図と複線図の違い

電気技術者試験センターが公表する候補問題の配線図について、公表資料には次のように明記されています。

配線図は,電線の本数にかかわらず単線図で示してある。

つまり、試験で配布される配線図そのものには、実際に何本の電線が必要かは描かれていません。図記号も、第二種電気工事士の技能試験対策アプリが対象とする第二種電気工事士試験ではJIS C 0303:2000に準拠した記号が、第一種電気工事士試験ではJIS C 0617-1〜13及びJIS C 0303:2000に準拠した記号が使われます。

これに対して複線図は、単線図をもとに、電源からの電線・器具間の電線・接地側と非接地側の色分け・器具の端子への結線までを1本ずつ書き加えたものです。単線図が「回路の設計図」だとすれば、複線図は「実際の配線作業の指示書」にあたります。

複線図が必要な3つの理由

複線図を描く基本の流れ

複線図の描き方には細かい流派がありますが、共通する考え方は次のような順序です。

  1. 単線図の器具・電源の位置を書き写す。 配置を変えずに、まず骨格だけを再現します。
  2. 電源からの2本(接地側・非接地側)を先に引く。 すべての電線はここから枝分かれしていきます。
  3. スイッチを経由する電線を追う。 非接地側は必ずスイッチを経由してから器具につながる、という原則を意識します。
  4. 接地側は原則そのまま器具へ。 ランプレセプタクルや引掛シーリングローゼットなど、器具側の極性を意識して結線します。
  5. ボックスごとに電線の本数を数え、リングスリーブや差込形コネクタのサイズを決める。

この順序を繰り返し練習すると、単線図を見た瞬間に必要な電線の本数がイメージできるようになり、複線図を描く時間そのものも短くなっていきます。第一種電気工事士 学科・技能サポートが対象とする第一種電気工事士試験の技能試験でも、規模がより大きくなるだけで、単線図から複線図に描き起こす考え方そのものは共通しています。

複線図は採点されるのか

技能試験の合否は、完成した作品に欠陥があるかどうかで判定されます。複線図の出来映え自体が採点されるわけではなく、あくまで最終的な作品が基準です。とはいえ、複線図を描かずに、あるいは間違った複線図のまま施工すると、誤接続・誤結線や極性の相違といった欠陥に直結しやすくなります。複線図は「採点されない下書き」でありながら、欠陥を防ぐための実質的なチェック工程だと考えるのが実態に近い理解です。

よくある質問

複線図は必ず紙に描かないといけませんか?
決まりはありません。頭の中で完全に組み立てられるなら省略もできますが、時間内に誤配線を防ぐには、書き出して確認する方法が一般的です。
単線図の記号はどこで確認できますか?
第二種電気工事士試験の配線図はJIS C 0303:2000、第一種電気工事士試験の配線図はJIS C 0617-1〜13及びJIS C 0303:2000に準拠した図記号が使われています。試験センターが候補問題とあわせて公表する資料で確認できます。
複線図を描く練習は何から始めればいいですか?
公表されている候補問題の単線図を1つずつ複線図に描き起こす練習が基本です。同じ問題を繰り返し描いて、電源→スイッチ→器具の順に迷わず線を引けるようにしておくと、本番での時間配分に余裕が生まれます。

まとめ

複線図は、単線図という「設計図」を、実際に施工できる「作業指示書」に変換する工程です。電源から2本を引き、スイッチを経由する電線を追い、ボックスごとに電線の本数を数えてリングスリーブや差込形コネクタのサイズを決める、という流れを繰り返し練習すれば、本番でも迷わず描けるようになります。

電気工事士の試験対策アプリで、第一種・第二種それぞれの技能試験対策を確認してみてください。

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本記事は、一般財団法人 電気技術者試験センターとは関係のない非公式の学習情報サイトによる解説であり、合格を保証するものではないため、図記号・出題内容の最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。