消防設備士の試験ガイド

消防設備士の科目免除まとめ|電気工事士・他類での免除

公開日: 2026年7月10日 / 更新日: 2026年10月1日

消防設備士試験には、電気工事士や電気主任技術者、他の類の消防設備士免状などを持っている場合に、申請により試験科目の一部が免除される制度があります。結論として、免除を使えば試験時間は短縮されますが、対象になる科目は資格の種類と受験する類の組み合わせで細かく決まっており、どの類でも一律に免除されるわけではありません。本記事では、消防試験研究センターの公表資料にもとづいて、電気工事士による免除と他類の免状による免除の内容を整理します。

科目免除の基本ルール

消防試験研究センターの公表情報によると、免除の対象となるのは主に次の資格です。

免除を受けるには、受験申請時に免状のコピーなど所定の証明書類を提出する必要があります。申請しなければ免除は適用されません。また、甲種特類の試験には科目免除がありません。免除の内容は資格と受験する類の組み合わせごとに一覧表で定められており、免除される問題数に応じて試験時間も短縮されます。

電気工事士免状による免除(乙7・乙4・甲4の例)

第一種・第二種電気工事士の免状を持っている場合、電気系統の科目が免除されます。免除される問題数と試験時間の変化は、受験する類によって異なります。

受験する類免除される内容試験時間の変化
乙種7類(漏電火災警報器)基礎的知識・構造機能整備の電気分野と実技(鑑別等)=あわせて19問1時間45分 → 1時間00分
乙種4類(自動火災報知設備)基礎的知識・構造機能整備の電気分野と実技1問=あわせて15問1時間45分 → 1時間00分
甲種4類(自動火災報知設備)基礎的知識・構造機能整備の電気分野と実技(鑑別等)1問=あわせて23問3時間15分 → 2時間30分

(出典: 消防試験研究センター「試験の一部免除・試験時間・試験問題数一覧表」)

乙7は筆記・実技をあわせた35問中19問が免除の対象になり、電気工事士免状による免除は3類のなかで最も高い割合(約54%)を占めます。一方、乙種6類(消火器)は試験問題に電気分野がなく、電気工事士の免除は適用されません。免除が使えるかどうかは資格の有無だけでなく、受験する類の出題内容で決まります。また甲種4類では実技のうち製図の2問は免除の対象外で、電気工事士の免状があっても製図の対策は別途必要です。電気工事士の免状をまだ持っていない場合は、電気工事士の資格ガイドで試験内容を確認しておくと、将来的に消防設備士側の免除にもつながります。

他の類の消防設備士免状による免除

すでに消防設備士の免状(甲種・乙種)を持っている場合も、申請により一部が免除されます。たとえば乙種6類を受験する場合の免除内容は次のとおりです。

保有している免状免除される内容試験時間の変化
甲種1〜4類または乙種1〜4・7類のいずれか法令(共通)6問1時間45分 → 1時間30分
甲種5類または乙種5類法令(共通・類別)10問1時間45分 → 1時間15分

(出典: 消防試験研究センター「試験の一部免除・試験時間・試験問題数一覧表(乙種)」)

法令の共通部分はどの類でも内容が重なるため、他の類の免状を持っていれば最低限その分が免除されます。さらに出題内容が近い類(乙6にとっての甲5・乙5など)を持っている場合は、法令の類別部分まで免除が広がります。受験する類ごとの出題範囲や合格率は、消防設備士の試験対策アプリの各類ガイドでも確認できます。

免除の申請方法と証明書類

免除は、受験の申請と合わせて申請します。申請方法には「電子申請」と「書面申請」があり、居住地にかかわらず希望する都道府県で受験できます。消防試験研究センターは電子申請を推奨しています。電気工事士免状や他の類の免状による免除も、ネット(電子申請)で申請できます。公式の案内では、科目免除の有無にかかわらず、すべての試験を電子申請できるとされています。ただし、同じ日に複数の試験を受ける場合は、支部や試験回によって扱いが異なります。受験する支部の試験案内で確認してください。

電子申請で免除を申請する流れは次のとおりです。

  1. 願書情報の入力画面で、免除を選ぶプルダウンメニューから該当する項目を選びます。
  2. 願書情報を入力して次の画面に進むと、証明書類のアップロードを案内するメールが届きます。
  3. メール本文のURLから、証明書類をアップロードします。
  4. 証明書類などが審査されます。再送や入力内容の修正が必要なときは「審査差し戻しメール」、問題がなければ「審査完了メール」が届きます。

アップロードできるファイル形式はPDFまたはJPEGで、1ファイルあたり10MBまでです。証明書類が複数あるときは、必要なものをすべてアップロードします。スマートフォンなどのカメラで撮影した画像もアップロードできます。

免除の根拠になる資格ごとに、提出する証明書類は次のとおりです。

免除を受ける資格証明書類
消防設備士消防設備士免状のコピー
電気工事士電気工事士免状のコピー
電気主任技術者電気主任技術者免状のコピー
技術士技術士第2次試験(または本試験)の合格証明書、もしくは技術士登録証のコピー

(出典: 消防試験研究センター「試験の一部免除・試験時間・試験問題数一覧表」)

このほかにも、免除の対象になる資格や条件があります。たとえば消防団員の免除は、乙種5類・6類に限られます。5年以上の消防団員としての勤務と、消防学校の専科教育(機関科)の修了が条件です。この場合は、勤務を証明する書類と修了を証明する書類の両方が必要です。そのほかの免除の対象や証明書類は、一覧表で確認してください。

免除を申請する前の注意点

第4類と第7類を同じ時間帯に受験する複数受験は、電気工事士免状を持ち、免除を申請する場合だけ可能です。ただし、複数受験の実施は支部によって異なるため、受験する支部(東京都は中央試験センター)に確認してください。

書面で申請する場合は、支部ごとの試験案内に従って、受験願書などの必要書類をそろえ、受付期間内に申請します。細部は支部ごとの試験案内で確認してください。東京の申込期間は消防設備士の試験日程で確認できます。

免除は使うべきか

免除を申請すると試験時間が短くなり、負担は軽くなります。合格基準は「免除を受けた以外の問題」で40%以上・全体60%以上(実技がある場合は60%以上)を満たすかどうかで判定されるため、免除を使ったからといって合格に不利になる仕組みではありません。

一方で、免除された分野は出題対象から外れる=その分野を体系的に学び直す機会も減る、という面はあります。免除対象の電気分野や法令の共通部分も、実務では必要になる知識です。時間に余裕があれば、免除を申請したうえで該当分野にも軽く目を通しておくと、資格を実務に活かしやすくなります。

よくある質問

科目免除の申請にはどんな書類が必要ですか?
電気工事士免状や消防設備士免状など、免除の根拠となる資格のコピーが必要です。証明書類は受験申請時に提出します。詳細は最新の受験案内で確認してください。
免除を使うと合格しやすくなりますか?
一概には言えません。合格基準は免除を受けた以外の問題で判定されるため、免除によって基準自体が甘くなるわけではなく、単純に解く問題数と試験時間が減る制度です。
電気工事士の資格があれば消防設備士の全類で免除を受けられますか?
いいえ。免除されるのは電気系統の科目がある類(第4類・第7類など)に限られます。消火器を扱う乙種6類のように電気分野がない類では、電気工事士による免除は適用されません。
科目免除はネット(電子申請)でも申請できますか?
できます。電子申請の願書入力画面で免除を選び、願書情報を入力して次へ進むと届くメールのURLから、証明書類をアップロードします。アップロードできるのはPDFまたはJPEG形式で、1ファイル10MBまでです。ただし、書換え中の方や免状の記載事項に変更がある方は、電子申請ができないと案内されています。先に書換えを済ませてください。書換え中の扱いに迷うときは、消防試験研究センターに確認してください。
消防設備士試験に合格しましたが、免状の交付を受ける前に、他の類の免除を受けられますか?
受けられません。消防設備士の資格は、免状の交付を受けて初めて取得したことになります。次回の受験願書を出すまでに免状が交付されていないと、その免状による免除は使えません。

まとめ

消防設備士の科目免除は、電気工事士免状なら第4類・第7類など電気系統の科目がある類で、他の類の免状ならその類との共通部分で、それぞれ範囲が決まっています。甲種特類のように免除がない区分もあるため、自分の持っている資格でどこまで免除されるかは受験前に一覧表で確認しておくと安心です。消防設備士の対策アプリで、受験する類を選んで対策を始めてみてください。

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本記事は、一般財団法人 消防試験研究センター等の試験実施団体とは関係のない非公式の学習情報サイトによる解説であり、合格を保証するものではないため、免除の可否や証明書類等の最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。