公開日: 2026年9月3日
令和8年度下期の第二種電気工事士 技能試験は2026年12月12日(土)または12月13日(日)に実施されます。ここで先に押さえておきたいのが日程の詰まり方です。学科試験(筆記方式)の合格発表が試験センターのホームページに掲載されるのは11月24日(火)で、技能試験まで18〜19日しかありません。つまり「学科の結果を見てから技能の練習を始める」と、候補問題13問を回す時間がほとんど残らない構造になっています。候補問題そのものは令和8年1月16日に公表済みで、試験時間は40分。本記事では、電気技術者試験センターが公表している資料にもとづいて、候補問題・工具・材料・欠陥の基準を整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 候補問題 | No.1〜No.13(令和8年1月16日公表) |
| 試験時間 | 全問共通で40分(変更になる場合があります) |
| 試験日 | 2026年12月12日(土)または12月13日(日) |
| 受験できる人 | 学科試験の合格者・学科試験免除者 |
| 試験の方法 | 持参した作業用工具により、配線図で与えられた問題を支給される材料で、一定時間内に完成させる |
(出典: 電気技術者試験センター「令和8年度第二種電気工事士技能試験候補問題の公表について」「第二種電気工事士試験の概要」)
技能試験は47都道府県すべてで実施され、受験者は土曜と日曜のどちらか一方に割り当てられます。自分がどちらの日になるかは受験票で確認することになりますが、技能試験の受験票が発送されるのは11月27日(金)で、学科の合格発表よりさらに後です。
公表されているのは配線図(単線図で表記されたもの)です。図記号は原則としてJIS C 0303:2000に準拠し、作業に直接関係のない部分は省略または簡略化されています。あわせて「記載のない電線の種類はVVF1.6とする」「器具においては、端子台で代用する場合がある」という注記が付いています。公表候補問題は完成品の複線図ではなく、当日どの回路を組まされるかの範囲を示したものだと考えるのが正確です。単線図から複線図を書き起こす手順は電気工事士 複線図の書き方入門で解説しています。
もう一つ、下期の受験者にとって見落としやすい資料があります。同じ令和8年度の上期試験(2026年7月18日・19日実施)で実際に出題された試験問題と標準解答が、13問すべて公表されています。下期も同じ候補問題13問から出題されるため、施工条件の実際の書きぶり、材料表の中身、そして標準解答の複線図を、公式の形でそのまま確認できます。候補問題の単線図だけを見て自力で複線図を起こす前に、一度この標準解答に目を通しておくと、練習の精度が上がります。
下期の日程を時系列に並べると、練習をいつ始めるべきかがはっきりします。
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 2026年8月17日〜9月3日 | 申込受付 |
| 2026年9月24日〜11月8日 | 学科試験(CBT方式)実施期間 |
| 2026年10月25日 | 学科試験(筆記方式) |
| 2026年11月9日 12:00〜 | 筆記方式の合否をマイページで先行案内 |
| 2026年11月24日 12:00〜 | 筆記方式の合格発表(試験センターホームページ) |
| 2026年12月12日・13日 | 技能試験 |
| 2027年1月15日 12:00〜 | 技能試験の合格発表 |
(出典: 電気技術者試験センター「令和8年度第二種電気工事士下期試験受験案内」)
ホームページでの合格発表(11月24日)を起点にすると技能試験まで18〜19日、マイページの先行案内(11月9日)を起点にしても33〜34日です。CBT方式で早めに受験した場合は受験日の2週間後から結果を確認できるため、もう少し余裕を作れます。いずれにしても、候補問題13問の複線図を描けるようにする作業は、学科の直後から始めておくのが現実的です。下期の申込と学科の選び方は第二種電気工事士 下期試験の申込と日程にまとめています。
技能試験は工具を持参する試験です。受験案内では、作業に最低限必要なものとして次の6点が挙げられています。
このうち注意が要るのは圧着工具です。JIS C 9711適合品は握り部分が黄色で、圧着すると圧着マークが刻印されます。公表資料の書き方は「使ってはいけない」ではなく、適合品以外で圧着してリングスリーブに圧着マークが刻印されない場合は欠陥の対象になる(1982年より前のJIS規格の工具を含む)というものです。結果として実質的に使えません。さらに、使い古した工具で刻印が明確に見えないものや、圧着端子用工具で刻印が数字になるものも欠陥とされています。手持ちの工具を使う場合は、刻印がはっきり出るかを練習段階で必ず確かめておいてください。
公表資料で繰り返し注意喚起されているのが電動工具です。
当日は「試験問題」と「材料箱」が配付され、試験開始前に材料表と中身を照合する時間があります。ここが実は勝負どころで、材料の不足・不備・不良は材料確認の時間内に申し出る必要があり、試験開始後の材料交換には原則として一切応じてもらえません。なお、試験開始前に試験問題を開くと不正行為になります。
ただし例外が3品目あります。
この3品目は、作業のやり直し等で不足が生じた場合、申し出れば追加支給されます。しかも追加支給を受けても欠陥の対象にはなりません。裏を返せば、この3つ以外は代えがきかないということです。ケーブルの切り過ぎや器具の破損は取り返しがつかないため、寸法を測ってから切る手順を練習で固めておく価値があります。逆に圧着のやり直しは制度上リカバリーできるので、40分の時間配分を考えるときは「圧着は最悪やり直せる/ケーブルはやり直せない」と切り分けておくと判断が速くなります。
合否は作品に欠陥があるかどうかだけで決まり、欠陥が一つでもあれば不合格です。判断基準は第一種・第二種の共通資料として公表されています。数値で覚えておきたいものを抜き出します。
この中で追加支給によってやり直せるのは、リングスリーブと差込形コネクタに関わる欠陥だけです。寸法・輪作り・外装のはぎ取りは一度失敗すると取り返しがつかないため、40分の配分を考えるときは「切る前に測る」工程に時間を厚く置くのが合理的です。欠陥の全12分類と、現場の施工基準との違いは技能試験の「欠陥」とはで整理しています。
| 年度・期 | 技能試験 受験者 | 合格者 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和6年度 上期 | 50,668人 | 35,949人 | 71.0% |
| 令和6年度 下期 | 43,570人 | 30,266人 | 69.5% |
| 令和7年度 上期 | 51,576人 | 37,158人 | 72.0% |
| 令和7年度 下期 | 48,034人 | 34,313人 | 71.4% |
| 令和8年度 上期 | 58,393人 | 42,875人 | 73.4% |
(出典: 電気技術者試験センター「第二種電気工事士試験の推移」令和8年8月更新。合格率は受験者数と合格者数から算出)
学科を通った人だけが受けて7割前後という水準です。裏返すと、毎回およそ3割が技能で不合格になっています。学科の知識がそのまま作業の速さになるわけではないため、手を動かす時間を確保できるかがそのまま結果に出る試験だと考えて準備するのが現実的です。
第二種電気工事士の技能試験は、公表された候補問題13問のうち1問が受験者ごとに割り当てられ、40分で仕上げる試験です。合否は欠陥の有無だけで決まり、寸法は50%以下、リングスリーブは上端5mm・下端10mm、ねじなし端子は2mmといった数値がそのまま判定に使われます。指定工具6点のうち圧着工具だけはJIS C 9711適合品かどうかを先に確認し、電動工具は充電式であっても持参しないこと。そして学科の合格発表から技能試験まで18〜19日しかない以上、候補問題の複線図を描く練習は学科の直後から始めるのが安全です。
第二種電気工事士 技能試験サポートで、候補問題ごとの複線図と欠陥チェックを進められます。試験日程は電気工事士の試験日程、第一種の技能試験との違いは第一種電気工事士 技能試験の候補問題と当日の流れでご確認ください。
本記事は、一般財団法人 電気技術者試験センターとは関係のない非公式の学習情報サイトによる解説であり、合格を保証するものではないため、候補問題・欠陥の判断基準・試験日程・工具や材料の取扱い等の最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。